[夜明けの色を見つめていると。
気配はほとんどないのに背後から声がする。>>163
人間みたいな声、これまで知っていた人間とは確実に違うけれど。
低い響きはやはり歳下ではない男性を思わせた。
振り返らずにいた。
向き合ったら距離を離されそうな、勝手にそんな気がして、今は一緒に夜明けの花を見ていたかったから。
色素の薄い瞳は紫を映して染まっている。]
遊びがある?
[あまり使うことのない言葉だった。
ピギーという存在は過去から続いているのだ。
自分には謎めいていても、しっかりと。
夫妻との出会いを大切にしてること、控えめな味にも魅力を感じること、自ら変化させる自由と余裕があるのを好むこと。
予想も入っているが、そんな風に受け取って。]