残鷺の君 ヘロー

[そしてその柔和な笑みらしきかたちも――柔和ながらも、その肌の陶器めいた質感も。
　「ニンゲンサマ」の語と、言語機能の不具合を思わせる口調をここで聞いたからか、ヘローのカメラアイは漸くこうした情報を視認した。そして相手の素性も、ある程度察した。
　尤もヘローの出身地において、人間に対しこの類の呼び方を行う――行わされる――のは、機械たちに限らないのだが。]


　こら君たち、笑うんじゃない。


[まずは悪戯好きと思しき妖精たちのクスクス笑いに対し、幾分か柔らかめの口調で嗜める。
　そういえばこういうスタッフもいる>>2って聞いたなあ、と今更のように思い出しながら。]