再会
[18歳になって。コウセツと入れ替わるように、村から旅立ったお兄ちゃん。
シルヴァンが時折村に帰ってきているらしいとは。
何時も彼が旅立った後で、風の噂で知るのが常だった。
私の中ではすごく仲良しで。
村の人たちの中でも、”ジジ”と同じかそれ以上に。
一番可愛がってくれた人だったのに。
都会に行ったら。
私のことなんて忘れちゃうんだって。
酷く淋しかった。
コウセツの口からシルヴァンの近況を聞くたび。
元気でやってるんだって喜びと共に。
何時も人づてにしか話が聞けない事がすごく不満だった。
別にお土産なんていらないから。
手紙くらい書いてくれたって良いのに。
私だってもう。字の読み書きが出来るのに。]