― 美化委員のセンパイと ―[機微に聡いタイプではなかった。自身が言葉足らずであるというのに、口に出してもらってはじめて腑に落ちることも往々にしてあったし、誰かの深奥に秘めているものなど読み取れやしない。しかし、そんな青年にも彼の表情の変化は見て取れた。>>158] ( 多彩だな )[先ほど己が散らした、見頃の季節も終わりかけのパンジー。というのは、さすがに装飾過多なたとえだとしても。]