― 真夏の校舎前花壇 ―
あ
[なくなってみてふと目に着くものがある。
自分にとっては綺麗になった校舎前の花壇だった。>>165
1学期の終業式も終わり、今の学校にはほぼ、部活動と、補習・補講に来ている生徒しかいない。
自分は補講組だった。
1学期の復習及び夏休みの宿題について、希望制で短い時間ながら講習を受けることが出来るのだ。
部活動の都合や、真夏に学校に来る億劫さにより、これを受ける生徒はクラスでも4,5人程度なのだが、自分はあえて希望した。
なにせ成績が下がったら、先生の家から締め出しを喰らってしまうかもしれない。
自分は特に部活動にも参加していないし、時間はたっぷりあった。]