[思わず、"それ"に触れようと手を伸ばす。危害を加えれば、アラートが鳴るとも警戒しないまま。よく考えれば当然の警戒なのだが、女は戦場から離れて思考も鈍ったようだ。何処が固くて、何処が柔いか。あのひしゃげた機体の感覚を思い出せるのか。潰れたコクピットの中身は、無事ならどんな形をしているのか。一度気になってしまえば欲求は止まらないまま機体の腕に触れた後は、コクピットまで暴いてやろうと、機体の上背まで女は軽く飛び乗ってみただろう。]**