― 放送部のクラスメート ― あ、コウだ。[昼休み、校内アナウンスで流れてきた聞き覚えのある声に足を止める。聴き心地の良い滑らかな発声は2年A組の級友、海藤のものだ。2年生ともなると慣れたものらしく、普段のどもり気味で気の弱そうな響きなど>>131>>132 感じられない。] 普段から堂々としてればいいのに……おっと、悪い。[スピーカーに気を取られて、前方不注意。曲がり角で誰かとぶつかり、特に申し訳なさそうでもない声を上げる。それよりも。]