あっっっ…!!!ガ……!!!
[ガキども…!!?と、叫び出しそうになってしまったのを必死に食いしばる。
というのも、つい先程花を盗んでいった少年たちに、男は見覚えがあったのだ。ありすぎた。
何を隠そう彼らは、男の根城とするスラムにもよくやって来て、遊んだりくず鉄をちょろまかしていったりするガキどもである。
ガキなので、いつかバラして売るかマニアな変態に
売り飛ばしてやろうかと思っていたが、
その割には発育も悪いので今は見逃し状態。
あ、あ、あ…!!!と花が盗まれたことを指摘したいが
いま指摘すると男の正体がバラされるかもしれない…
あっクソガキどもアッカンベーして行きやがったコノヤロウ]
あ、え、え、ええっと、ニンゲン様?
な、なんか、えーと、さ、殺風景ですね?
[なんとか必死にそう言って、花盗られてんぞ!と伝える。
逃げ回る子どもたちはまだ視野の範囲内だが…さて、男はどんな反応をするだろう?*]