[三杯目のグラスを口につけて、 遅ればせながら気づく。 彼が差し出してくれた言葉の数々に、 自分が返したものはあまりに少ないと。 少し───とは言わず、動揺していた。] ……貴方の死にたがりを止めるのが、 そう難題だとは思いませんね。 貴方、甘くて優しいですから。[“して欲しいことは大体何でもしてやれる”とまで。 不用意な男だ。>>121 こちらには好都合だけれど、と考え目元で微笑む。]