[自分が”善良な魂”だと言われ。>>130 困ったような、戸惑うような、そんな表情を一瞬浮かべ] そんな、我輩。決して善良などでは……、 ですが、ですが嗚呼……、 レディ・ハリコがそう仰るのなら。 我輩は託された”妻子”を見るたび思い出しましょう。 「我輩もまだ捨てたものではない」と。[自分は悪に堕ちる覚悟をして地獄の道を歩いてきた。 常に悪夢にうなされていた。 だが、帰って来た”妻子”を胸に抱いていると、不思議と今夜からいい夢が見れるような、そんな気がした]