[「先輩」の顔はその両手に隠され、再び目に映らなくなりました。>>134
「そういうこと」の言葉が「あなたしかいない」の話のほうを指すとはすぐにはわかりませんでしたが……(「嘘つき」の語も発していましたからね)。>>135>>136]
理音の心が、教えてくれた。
声として言葉が発されずとも、
あの子の心に過った感情や記憶が、私にはわかるから。
[白薔薇の樹霊のこの言葉は、特に不思議な力を帯びた眼も何もない人間の理解を超えたものだったかもしれませんが、それでも白薔薇はさらりとそう答えていました。]