陽の当たらぬ瓦礫に潜む陽を見る
[この時オクリビは、カタナを鞘から抜いた状態で構えていた。
見るも無残な姿とはいえあの「BloodSun」の頭領相手に、
斬る刃を封じる理由はない、と。CPUさえ壊れなければ、たとえ晒し首にされようが死なない手合いとなれば猶の事。
この時女はそこまでの警戒をしておきながら、それでも相手が振るった刃
>>163の軌道を見切れなかった。
瓦礫の中の王が反射的に振るった反撃が、それだけ迅速な不意打ちだったということだ。
仕込み刀は真正面から、カタナの刀身を打ち据える。
幸い反撃にはそこまでの力はなく、右手からカタナを弾き落されることは無かったが――。
打ち据えられた勢いで右腕が大きく後方に動かされ、後ろにのけ反る形で態勢が軽く崩れた。]