― null ―
[ヌルはその立ち位置から、いろんなところへ行けた。
立ち入れない場所もある。それ以外は大抵どの組織の縄張り内に踏み込んでも、よほどでない限り咎められることはなかった。
何処にも属していないから、便利な掃除屋だから、何も持っていないから。
大した価値はない。だからどうでもいい。好きにさせておけばいい。
憂さ晴らしの対象にされることもあったけど、そういうやつらは大抵ヌルが反撃すると逃げていった。]
♪〜♪〜
[道端に転がる肉片や機械類を、まとめて端に寄せておく。道を塞ぐように倒れているコを動かして、お友達同士は一緒にしておく。
この方が、あとから作業がしやすいのだ。
どのコたちも、デュークの死を悼むどころか好機とばかりに高揚している。
そこでふと、思いついた。]