[ひとつ、ふたつと沈黙。それから、ひとしずく。>>87
結月は人見知りではない。
友人との会話に遠慮はないし、>>0:41
派手な見た目の生徒にも怯んだりしない。>>54
男子生徒とも気兼ねなく話す。>>72
無口なのは、美術部で絵と向かい合っていた時と
私語厳禁な図書室の中くらいだ。
だからここで黙る理由はどこにもなかった。
話すことがなくて気まずいと言った様子もなかった。
しかし結月は押し黙り、記憶に残る死体を思う。
原作でも、ここで結月の心情はほとんど描かれない。
だって当人に理由が分からないのだから。
淡々と台詞と行動だけが降り積もっていく。]