[ オレが求めれば、オレの子を産んでくれる女は いるかもしれない。 だが、この星の物資の乏しさでは、 出産は母体の命と引き換えにもなりかねない。 実際、オレも母親の顔は知らないからな。 果たしてどちらが重大だろう。 オレの後継者たりえる実子を得るのと、 成人した働き手を失う可能性と。 その上、赤子が数年のうちに亡くなることも多い。 後継者として実子を求めるのは 良い選択とは思えなかった。 そんなわけで後継者が見つけられないまま、 オレは国王として日々を過ごしている。 ]**