―― 食堂(船旅最終日) ――
そこはカフェのマスターじゃなくて板前のほうかよ。
そん時は顔出さねーとな。
[老紳士風の男が板前の服装で鉢巻を巻いて、もう少しいかめしいほうが似合いそうだ。
なんて呑気ともいえる言葉を交わし合うのも幾度かあったこと。
香ばしくボリュームも満点な焼肉サンドはただ醤油の甘タレだけではなくレタスとも合うマヨネーズに七味のピリリとした味わいが飽きさせずにいくらでも味わえそうだ。
相変わらず美味しいな。と感想を口にしながら、食事を挟みつつゆっくりとしたペースで話す時間、食器を磨くスイッセス>>91へと話しかけていった内容。
スイッセス>>91の言う通り年月で変われなくても変わってしまうし、なりたい自分を選べてしまえる様になれば、なんの意味があるんだ。と変わっていくのが当たり前だと思っても思わずにはいれなかったのだ。建物や風景と同じにしたくなかったのもあっただろう。]