“正直者” オーネスト

穴掘り帝国予定地

[傷には唾付けると治ると思っているらしい少女が、何を思いながらこちらの話を聞いてくれているのは解らなくて。だけど聴いてくれる儘に、俺は気持ちを吐露し続けた。そのあと返ってきた第一声が「パンいる？」>>173だったから、面食らって]

　いや俺のパンだし、それ

[貰ったものは自分のもの、なんて理屈が聞けたかわからんけれど押しつけられたパンを受け取りながら、今度はそいつの言い分を聞く番。

切り分けるのが難しい、イイこととワルイこと。少女の言い分の理解度は、5割程度といったところで。堅いパンで腹を満たしながら、聞いている。…が。]