― 回想・ルミの牢獄 ―
[死別した妻と子供の話をした時のルミの顔。>>132
そして紡がれる言葉。
正直、自分は驚いて困惑した。
「愛する人と死別する悲しみ」という常人が持つ感性を、愛する者を殺し続けた彼女が持っている事に。
そうして純粋に興味が湧いて問いかける]
……貴女は愛する人が死んで、一人になって……。
寂しくはありませんか? 私は、さみしい……
[返事はあっただろうか、なくても構わない。
それほどに、その問いかけは道化としてではないアレッキーノ本人の心に湧いたとても、とても小さな聞き取りにくい呟きだったのだから]