[既に下校のチャイムは鳴った後だ。生徒の姿も疎らになってきた。結月は無害の主張ではなく別れのために片手を上げて、振る。] この花、見つけてくれてありがとう。 もう元気なさそうだし、よかったら休ませてあげて。 そうさせたわたしが言うのもなんだけどさ。 それじゃあ……ばいばい。美化委員さん。[何もなければ、結月はそのまま男子生徒の横を通り過ぎて行く。そして画面から外れ、残りの場面を飯島に託すだろう。]