[自由で、だからこそ保証が無くて、当たり前だった存在の居ない、寂しい所。>>141
もし自分が「夜の女王のアリア」を抜けても、彼女と同じように「寂しい」と感じるのだろうか?
…いや、そうはならないだろう、彼女と自分とでは本質的な物が恐らく違う。]
それを感じるのが、
――今の『オクリビ』と言う存在?
[自分の拾えない「寂しい」を纏うような、逆に纏って居ないと感じるような、不思議な相手。
『フアナ』の時には無かった『オクリビ』の感情をなぞりながら、トーンの下がった合成音声を耳にする。
変わらない顔色に、彼女と言う存在の在り方に幾つか瞬きを返して。
けれど一歩離れた相手を、追うように一歩踏み出し、背を屈めフードの中を覗き込む。
そうして静か囁くだろう。]