[以来、お散歩中に立ち寄った彼女に
或る日はお菓子を、或る日は煮詰まった
課題へのヒントをあげることもあった>>94
日頃気にかけている、若き同胞の一人。
そんな彼女にTrickをお強請りすれば、
見る間におろおろとした表情に変わった>>95
笑顔を崩さずに無言で見守っていると、
彼女の魔力を宿す火が、こちらのランタンへ
そっと潜り込んだ。
火花が弾け散り、軌跡を描いて色を変じ、
暗くなり始めた周囲を照らし出す。
輝く炎がすっと鎮まり、手品か何かだと
思ったのだろう通行人から、高い歓声と
拍手が湧く。]