[スマホを使ってメッセージやスタンプを送ることはあっても、そんな風に丁寧に、言葉を扱うことはついぞなかった。そんな風に思っていた矢先、彼の指先がポケットにしまっていたスマホを指し示した。>>185一瞬、考えが漏れるのかと思ってしまうほどのタイミングだった。]ああ、スマホです。電話したり、メッセージを文字で送ったり、写真撮ったりできるガジェットで―――[ポケットから取り出して、彼に示そうとし――― あ、と思った時にはもう遅かった。]