[夢渡りはニコニコと、少年を見つめていた。
年相応に見える無邪気さで異国の地を楽しむ姿が、
あまりにも可愛らしいものだったからだ。
時に地元の子供たちが集まってきては、
物珍しさで少年を囲み、話し掛けるのを見守りもした。
──禁則事項の線引きは、しっかりと見定めて]
「あのねえ、ぼくのおばあちゃん、
昨日神さまのところへ行けたんだよ!」
[恐らくは。
ロサの価値観に生きる子どもからすれば、
少年へ振った話題はあくまで、祝福の話でしかない。
が、他星人は死≠悲しむのが常である。
故に夢渡りは少年と子供の間へ入り、微笑んだ。]