あ―……、
[男は、珍しく言葉を濁し視線を泳がせる。
葬儀屋と知り合いと言う事はバレても構わないが、彼女のお茶会に呼ばれた事は何故か黙っておきたかった。
葬儀屋には様々な噂があったが、誤解のようなソレを丁寧に解いていく。
まずは「リリオ・カサ・ブランカ」との違いから始まり、
次に人体実験なんてしていないとか、死体バラしの趣味がある訳では無いとか。
彼女らは唯、迎えも無く独りで死んだ者達を焼いて墓を作って、弔って居るだけ。
全てはヌルとグリムへの、些細なフォローのつもりで。]
単身で動いている者だしね、
そこまでの脅威は――、
[無いと思いたいのは、恐らく自分の願望でしかないのだろう。
彼女の可愛らしい家、薔薇の咲く庭、祖母の事。それらは全て伏せたまま、大切と仕舞っておいた。*]