[なんて事を考えていれば、ライトアップされた正門が近づいてくる。
その時に待っている様子のローズさんも見えただろうか。
よし、間に合ったと心の中で安堵すると同時に、僕はとある事にふと気が付いてしまった。]
……これどうやって止まるんだ?
[超速で射出された僕は、重力落下も手伝って更に速度を上げている。
この速度でぶつかったら流石に死ぬのでは?]
──うわあああああああっ!
[結局の所、既に投げられた賽をひっくり返す事など出来ず。
発射された時点で決まり切っていた運命に従う様に僕は、ローズさんの待つ正門近くの地面に頭から突っ込んだ。
犬神○を彷彿とさせるその様子は、数秒後に僕がぷはっと顔を出す事で無事な事を伝えられると思うけど。
空から飛んできた事に対してローズさんをびっくりさせてしまったろうかと、ローズさんが近くにいるのなら僕は初めて会った時と同じように、土下座のポーズの構えを取るだろう。うーん、締まらない。**]