――――…待て。いや、まさか。
[透明なドーム型の頭部パーツの奥で、カメラアイはキリキリとルリビタキに照準を合わせる。
シャツの胸元で、相変わらず缶バッジの形態を留めた“シラサギ”が、何か物申したげに一声あげた。]
ふ。はは。はははははは!
まさか本当に“コトリサマ”になったのか、あの通信機!
いやーラピス、君は本当に、本物の魔法使いだ!
[機械の身には魔法なんて使えない? いいや、使えてしまえるのだ、ここは夢の世界なのだから!
ヘローは鋼の長いくちばしを開けながら暫く哄笑したのち、少し落ち着きを取り戻してから、ラピスに言葉を続けた。]