―いつかの夜:オーネスト―
こんばんは、オーネスト。
[目当ての人物を見つけて、声をかける。
今日は、白い花を持っていないようだ。それとも、もう用事を済ませた後だろうか。]
一昨日、きみのお友達をみつけたんだ。誰か迎えに来るかと思っていたけど、まだひとりきりだったから、教えておこうと思って。
[怪訝そうな顔をされたら、「工場の人だよ」と付け加える。]
身元が分かるコは、迎えが来るかもしれないから置いておくんだ。それでも来なければ、ぼくが迎えに行くことにしているの。
あのコはどうする?
[長い前髪で見え隠れする青い目を、じっとみる。
彼が引き取るのならその場所まで連れていくし、断るのなら自分で迎えに行くだけだ。]*