─ 回想・役者と将、そして子 ─
[其れは、いつだったか。
将が“将”と成ったばかりの頃。
ウル銀河系と某他銀河系交流行事により>>88
一座がアッサの劇場で公演する舞台を見たのは。>>39
将は2階のウル銀河側関係者席、
人目に付きにくい後方の席で
獅子の面を被り、一座の舞台を眺めていた。
本当は中央の関係者席か、先述の席前方を打診されたが
「獅子の面を被った軍人が目立つ席になど座れば
役者も客も舞台に集中出来ないであろうが」と断った。
一応将なりの配慮で在る。
何せ獅子の面が精巧過ぎる為、一部はたじろぎ
子供の多くは怖がり赤子の大抵は泣く。]