>>191リスティリナ
[変わった要望を出す。少し首を傾げたが、そんな疑問はすぐに忘れた。]
それじゃあどうぞ。
[箒をそのあたりに立てかけて、扉を開き中へ誘う。白の石灰が塗られた石造りの外観のその建物は、入れば深い青を基調とした暑い時期にぴったりの涼しげな内装であった。
入ってすぐのテーブルの上に置かれた記帳を開く。
そうして彼女は、文字が書かれた列の下、空欄を指差し、「ここに名前を」とリスティリナに告げた。]
観光に行くのは勝手だけど、日が暮れる前に戻ることをお勧めするわ。
看板が見えなくなったら迷子になりかねないから。