[しかも首回りを漆黒にした純白の詰襟、金糸で縁に刺繍を施した朱の外套を纏った軍服としての正装。上演前の式典で2人の赤子に泣かれ内心落ち込んでいた将は、顔を上げ舞台を見据える。] (……父上は見所のある一座だと仰っていたが。)[舞台は物心つく前、他星へのお忍びで父に連れられた一度きり。内容は殆ど覚えて居ない。実質、初鑑賞も同然の形で一座の舞台を目にしたのだが……]