[僕の言葉に、その表情を魔女とはまた別種のものに変えた彼女は、自身の見解を述べてくれた。>>192
ここに来てようやく、ローズさんが毒を以て毒を制す事もある医者の側面がある事に僕は気付く事になる。
一つ一つ、食い入るように耳を傾け、反芻する様に言葉を続ける。
結論から言えば、手がかりになりそうなものは『魔力免疫不全症候群』……それも、断言はできないとローズさんは言った。]
いえ、十分です。本当に、ありがとうございます。
僕では、いえ、僕の時代ではそう言った状態に関しての資料もまともには手に入らないので。
……仰る通り、魔法文明は廃れています。
ですが、魔法使いが居なくなった訳ではないんです。
[ローズさんの疑問に対して、実際に診察をする程にはないにしろ、答える事で何かしらの手がかりに繋がるのならばと僕は話を続ける。]