[そう言いながらも、機体からおりるつもりは女にはなかった。
ライトが向けられた反対側……影になった目の、その端より皮膚が裂ける。
危害が加えられるような予備動作を複眼が捉えれば、その時点で一発殴ってやろうかと思うくらいには、女は高揚していた。
それはきっと、少し前にあった一悶着が原因のひとつでもあっただろうけど]
記念撮影も可能なのですか?
写真を撮って良いのでしたら、いっぱい撮りたいです。
できればこの中も。
[女はコクピットのある装甲の部分を指差して言う。
男にとってそれは許容できない範囲の話ではないだろうが、構わず女は言葉を続ける]