[自分が「予定地」に戻るまでの間に、ズィーにどんな出会いと変化があったのか、オクリビは知らない。
知らないまま、「国民」を、オクリビを守ろうとする彼女が「オクリビなりの手当の仕方」を知ろうとしたことに、機械の女は口元を緩めていた。
――自分以外の「国民」に対しても同様に「その人なりの手当」を知ろうとするのだろう。
そんな思考が、機械の女の脳裏にふっと浮かんでいた。
この間、手負いの機械の女は、「オクリビが戦うことを望むか」と自分からはズィーに問わなかった――問えなかった。
この先自分には避けられない戦いがひとつ待っている>>123、という自覚があったせいだ。
程なくしてオクリビは、ズィーの元を再び離れて歩き出す。
彼女のもとをオーネストが訪れた>>70のは、その後だったか。*]