「姉さん。今日は何で遊ぼうか」[ 不意に過去の亡霊が私の思考を絡め取った。 寝入る少年へ触れた指先は大袈裟に跳ね ひゅ、と息を呑み、咄嗟に少年を強く見つめる。 明るくて、誰にも優しい子だった。 物覚えも運動能力も優秀で、常に期待を背負って いつかこの国を王さまと良くするんだって笑ってた。 同時に何故か私よりも体調を崩しやすくて ……ああ。 ああ! 思い出すと頭が痛くなる!(あの時の密告者は私なのに!) ]