[そして”我輩、新月より満月が好きですよ。”その言葉に、我は口角を片方あげ、こう返した] …… えぇ、”美しい満月を見たいものですな”[暗号には暗号を返し、我らは別れた。男は彼の心の内の苦しみを知らぬ。彼の化粧で隠されたクマを知らぬ。それが何を語っているのかもしらぬ。だが、我らは仕事をするのだ。]