[青年に負けじと、剪定作業を再開する。
あまりに切れ味の悪い鋏は、
いつしか投げ捨ててしまった。
指から手の甲にかけての部位が変形。
黒光りする大顎めいた器官を形成し、
ぱちんぱちんと軽快に枝を切り進んでいた]
……進化。俺もびっくりした、けど。
「生き延びたいなら、変わること」だったか。
なあ、レイル。
もしあんたがお嬢さんのもとへ行きたいなら、
なにかの力には……なれると思う。
でも、今は隠しておこう。
また監視、されてるかもしれない。
[いつ起爆するかもしれぬ首輪を指さし、
完全な自由に置かれていないことを伝えるだろう]*