面白い話なんて無いと思うけれど?
[嘘、実は凄くある。
たとえば、今日裏路地に転がしてきた男の、長くも短い一生の話とか。
ちびりちびりと注がれた酒を舐めるよう、悪意ある飲み物かなど警戒交じりに口にしながら。
アルコールは甘い方が好みだ。デザートワインや果実酒の類であれば尚良い。
あとは、酒はそれなりに強い。夜雀亭に訪れる際は仕事混じり故、泥酔するまで飲む事は滅多に無いだろう。>>165
何はともあれ、自分はアリシアと言う対象に、笑顔で迎え入れられる常連となった。
さて、さて、彼女の作戦は何処まで通用するか。
それは彼女次第と言った所か。
なお公爵から「此処までは話して良い」と言われればさっさと口を割るのだが、それは自分が決める事では無い訳で。*]