【M】 偵察兵見習い タリア

回想：先輩と

[先輩が脳内に宇宙を繰り広げているとは露知らず。>>197

一方で本当は”顔は取り柄になり得ないこともある”と思っているのは此方の話。こんな顔に生まれなければ良かった、こんな瞳に、こんな髪に、こんな・・・性別に。そもそも生まれなければ、なんて。この18年、何度繰り返し思ったことだろうか。

反応は雑でも反抗したことは一度もない。能力が足りずに失敗したことはあれど手を抜いたことも一度もない。それはきっと近くに居る先輩が一番よく知っているだろう。>>198

嫌な死に方はしたくないのだと、考えた結果答える。

死にたいと思ったことは数多。生きたいと思ったことは数えきれるくらいしかない。それでも”こんなことで死にたくない”と思った経験はそれ以上に多く、それを総括すれば”嫌な死に方はしたくない”に帰結する。

ただそれはどうやら先輩のさらなる疑問を生んでしまったようだ]