[女が告げた決断に対し、下される死の宣告>>196>>197。
その間に聞こえてきたモノに惑わされる素振りもなく、眼前で大きく振るわれる仕込み刀をまず避けようと、身を躱そうとして――]
………………、
[――…刃の軌道がおかしい方向に行っている>>198。
機械の聴覚は、0と1の悲鳴も確りと感知した。
予測外受信からの予測外反応に、女は反射的に回避行動を止めてしまい(これは危ない!)、ひとまず両腕を前に構えての防御の姿勢を取る。
女の機械の目は、構えた両腕の間から、蹲ったまま左腕で顔を思いっきり隠す「少年」の姿を捉えていた。確りと。]