っ……ああああぁぁっ!
[雄たけびと共に看守目掛けて飛び込む。
ドッ、と鈍い音がそこで響けば、看守がふらりと背中から仰向けに倒れる。
拘束具を使った頭突きならぬ、拘束突き。
九死に一生を得る一撃は、何とか看守へと届いた。
その時に、緩められていた拘束具は、度重なる衝撃と共に留め具が完全に破壊されて、私の口も解放される。
食事以外での久しぶりの外の空気を大きく吸い込めば、よく通る声で彼に呼びかける。]
ケンチクッ!
無力化するのを手伝うのよっ!
[看守が起き上がるよりも先に制圧が優先だとケンチクに叫べば、二人で看守を縛り上げただろう。]