噂が立ち始めてから。夕飯時:
気になるあいつにお声がけ
[…さて、その日の清掃作業も巡回という名の視察も終え、夕飯時に差し掛かる。
頑張ってピカピカにした食堂だが、薄汚い食い意地汚い囚人たちがぞろぞろ入っていけば、あっっっっっ(光の速度)という間に汚れまみれになった。
ああ…せっかく頑張ったのに…がっくし……
とはならないが、この諸行無常さには流石に思うところくらいある。悲しみ。
悲しみに暮れながら、男は配膳されている料理を手に取りつつ、どこか座れるところはないか…?と当たりを見渡していると…
彼はそこにいただろうか?前々から気になっていた、不思議な外見に、首輪をつけられた男がそこにいたなら、声をかけただろう]