隠さんは、乗ったことあるんですね。
僕は恥ずかしながら初めてで。
[意を決して、デラックス・イーグルに向かえば、先ほど利用していたであろう誰かは既に立ち去った後なのだろう。
すれ違えたら感想でも聞いてみたかったかもしれないが、…その姿を見たらきっと別の選択をしてたかもしれないし。>>50
砂色の探検隊の衣装を纏ったロボスタッフに誘われるままに、座席に座り、安全バーが下ろされる。
怖いという感情があるわけではないが、なんとなく、落ち着かない。
いや、落ち着かないのは、隣に座る人の存在だろうか。
肩が触れそうなほど近い。
けれども、―――少しも嫌だとは思わなかった。]