[ ラヴは、いつも明るく気丈に振る舞っているが
時々危うい色を瞳に宿す。>>177
その理由がわからない程愚かではない。
今まで彼女が見てきたもの、感じてきたもの…
そして、失ってきた物は
今も彼女の心に大きな傷跡を残しているのだろう。
その心境を全て察するには、私は恵まれすぎていた。
家族は欠けていないし、今に至るまで大した不幸もない。
だからこそ、わからない事がこれ程までに歯がゆいとは。
何も出来ない自分の無力さを誤魔化すように彼女の元に通った
二年前のあの時期。
今目の前の彼女が笑ってくれている事が、
せめてもの救いだと思いたい。 ]