[そして逃げ遅れた一部の招待客の中に、ハリコ・モーガンズと、とあるギタリストがいたわけである。
(このギタリスト――「バンドマン」の死因を例の看守の言葉通り「焼死」と呼ぶべきか否かはここでは置いておく。ここで重要なのはあくまで、このギタリストがこの放火事件の犠牲者であるということだ)
やがて警察は複数の証拠(そういうことになっている)からハリコを放火の容疑で逮捕。
そしてハリコが一貫して容疑を否認するにも関わらず、様々な動機が推定されていった。捜査機関もタブロイドも、ネットの書き込みもリアルの世間話も、各々に。]