一難去って
[こうして何とか危機を脱した私は、ケンチクが言う脱出経路について頷く。
>>186 流石に屋外の、騒ぎとは少し離れた畑エリアと言えど、ここまで騒ぎを起こしてしまえばグラウンドエリアから見に来る者がいてもおかしくない。
脱出を急ぐケンチクについていこうと思って……はっとすれば彼に断りを入れて、畑エリアにちょっとした工作をする。]
(お義父さんに何か……大丈夫だと残しておかないとなのよ)
[もしも探しに来てくれた時に、私の居た痕跡だけが残っていたら不安にさせてしまうから。
外れた拘束具をバリケードの中に置いておく。
傷ついてはいるものの、血の付いていない拘束具が置いてあれば、少なくとも私が怪我をしていない事は伝わる程度のものではあるが。
工作が完了すれば、ケンチクの指示に従って脱出する為のルートを駆け始めただろう。*]