[……ところで、カラス演じるシェルタンのヘイヴンでの自宅は、あくまで単身者向けである。
難民含む移民向けの簡素な住宅の中には、家族での避難を想定した設備の部屋もあるものの――きちんとした転居には自治体役場での交渉や手続きが必要、とのこと。
ともあれカラスの自室は、私物がほとんどない所為か散らかってはおらず、人ひとりを招くことはできる。
そしてふたり暮らしもとりあえずはできそう……というには、ベッドが一つしかない、テーブルも小さなもの一つ、棚とも呼べない木箱を棚代わりにしている、などのの問題もあった訳で。
アルレシャと「家族」になると決めたカラスがこの住宅事情にどう向き合ったかは、ここでは置いておこう。]