ーどうでもいい余談:女将の奮闘 庭園編 ー
[今でこそ美しく広がるお宿裏手の日本庭園であるが…
これらは、これまでに訪れてきたたくさんのお客様たちが、たくさんたくさん日本庭園のイメージや光景の記憶を持ち込んでくれたり、実際お手入れしてくれたからにほかならない。
鯉のいるひょうたん池、大きな黒松、牡丹の花。
季節によってはツツジや桜、紅葉や菖蒲に移り変わるのだろう。
枯山水が見えるへやは、禅僧の人が泊まっていった部屋だ。
清廉な霊気や神気が漂う日本庭園の片隅に、
旅館側からは見えにくいように、小さな小さな、柵に囲まれた花壇があった。
…咲かせるものは季節によって違うが…かつて女将は、きれいなバラを咲かせようと奮闘していた時期があったのだ。
ある程度手入れは簡単だと言うし、棘にさえ気をつけて剪定をすれば…と、おもって…いて…]