(“私”は──1人の偉大な役者を殺した)
(殺したも、同然だ)
[部下が去り、1人になったところで将は思案する。
将として、子として失踪や死亡説を耳にする度、
(全てでは無かろうが)経緯を知る身として
僅かに下を向いてしまう。其れは何故?]
(“僕”は──感動をくれた最高の人を失った)
(“将”として、“僕”のせいで)
[まさか、こんな結末になると思ってなかった。
いなくなると、思っていなかった。
ごめんなさい、ごめんなさい。
先生の名前を何度も聞く度、ごめんなさいを
心の中で繰り返す。それはなぜ?]