……でもね。
寂しくて悲しくて、どうしようもない時期もあったけれど、
わたし、たぶん前向きなんです。
だから辛くて逃げたいとか、そんなことは決してなくて。
…どちらかというと、周りの目が辛かったかな。
可哀想だ、不幸だと、わたしに対して向けられる目。
…家族が誰もいなくなった今。わたし、ひとりで初めから、皆の分まで、生きてみようと思うんです。
……そんな中で、ひとつ不安があるとしたら、「記憶」だなって。地球から離れて、いつかすこしずつ薄れていく記憶。
……記憶の残るスイッセスさんが羨ましかったりします。
[だから、そんなことを訊いてみたんですよ、と。わたしは添えました。**]