― 某老人ホーム ―
[例え思っていた人物だったとしても、特にこれといった話をしたこともない相手だ。
様子だけ伺おうと近づいたその時、向こうがこちらに気が付いた>>107]
ああ、いや、今事務室で用事を済ませてきたところでな
というか、アンドロイド…
[今この時も全くもってそうは見えない。
ただのきびきびとした老人だ。
思わずまじまじと彼の顔を見る自分の顔を、彼もまたまじまじと見てくる>>108
いや、顔というか、髭か?なぜ?
すると、再び向こうからこちらに話しかけてくる。
やはり、思った人物で間違いないようだ]